Nobuhiro Suda Nobuhiro Suda

脱「苦労のしっぱなし」

It all begins with an idea.

「やりたかったこと」がいつの間にか「やらなければならないこと」だけになっていませんか。

身を削るような毎日に忙殺されているとしたら、ちょっと立ち止まって【振り返る】時間をとってみましょう。

私たちのプログラムで【振り返り】のコツを身につけください。

ただ【振り返る】だけでなく、行動につながる【振り返り】です。

具体例を使って説明します。

晴れて看護師資格を取得したAさんは、意気揚々と総合病院に就職しました。しかし、職場に馴染めきれない悩みを抱えています。彼女は同僚の勧めもあり、気分転換を兼ねて髪型を変えることにしました。すると予期しなかった事態の好転がもたらされました。これを体験学習サイクルに当てはめてみると次のようになります。

サイクル① 経験(やってみたこと):髪型を思いきって変えてみました。

サイクル② 内省(それに伴う感情):意外にたくさんの人が「髪型を変えたね」「いいね。」と話しかけてきたことに驚きました。概ね好意的な反応だったなあ、と感じました。

サイクル③持論化(どう②を捉えたか、何がわかったか):これほど自分の髪型を他人が意識しているとは思いませんでした。同僚だけでなく、患者さんも私の髪型をよく見ていることに気づきました。そして、その日の第一印象で相手の態度は結構変わることにも気付かされました。

サイクル④実践(次の行動をどうするか):同僚に対しても、患者さんに対しても、目を合わせてニッコリから話を始めるようにします。たとえ作り笑顔でも、ニッコリはマイナスの影響を相手に与えませんから。

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Nobuhiro Suda Nobuhiro Suda

【振り返り】にはコツがあります

It all begins with an idea.

辛い経験を体験学習サイクルに当てはめてみましょう。同じく、看護師資格を取得し、病院勤務を始めたばかりの看護師Bさんの例です。慢性的な看護師不足に加えて、感染症対策に追われる院内は殺伐とした空気が支配しています。ある日、患者さんの採血を指示されました。実際に患者さん相手の採血は初めてです。なかなか動脈を探し当てることができません。見かねた先輩看護師から、「もういい。」と降板指令を受けます。さらに、周囲に聞こえるように「採血くらいできるようになって卒業してきてくれないか。」となじられたのでした。

サイクル① 経験(起きたこと):採血の不手際を先輩になじられました。

サイクル② 内省(それに伴う感情):周囲には同僚もいて、本当に辛い経験でした。もう職場には戻りたくありません。

サイクル③持論化(どう②を捉えたか、何がわかったか):自分には看護師の仕事は向いていないかもしれません。

サイクル④実践(次の行動をどうするか):誰かに相談してみよう。

体験学習サイクルの技法を知らなければ、こうした辛い経験を分解して、サイクル④実践(自分を立て直すために何をすべきか)に至ることができません。多くの人がサイクル①経験、②内省、③持論化を行きつ戻りつすることになります。そのうちに視野狭窄に陥り、夢をあきらめてしまう迷路へ入り込んでしまうのです。

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